暗黒星雲

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2017年 05月 18日

「塔」五月号 江戸雪選歌欄 十首選

マンホールに「あめ」や「おすい」と書かれゐてさびしく流るる水音きこゆ  江原幹子

夕暮れを待ちわぶる子らの声高く鎮守の杜にワラ鉄砲集ふ  川島 信

湯上りの初の黒髪なでたれば乳の匂の微にただよう  隈元三枝子

ふうらりとただふうらりと寄ってみただけの深夜のセブンイレブン  坂下俊郎

素疾くも嗅ぎつけるごと救急車の我が家戸口にぴたり寄せ来ぬ  内藤幸雄

父母のひそひそ話を襖ごしにじっと聴いてた少年の日の夜  長野 晃

寒ければ働きなさいと母言いきそは真実と思い寝ており  松浦わか子

子どもなどいない一画夜十時声をひそめてふたり豆撒く 𠮷田京子

真っ暗な(それでも朝の)空に月 指差せば指先が冷たい  鈴木晴香

カーテンに朝の陽さして春立てばパタリと返す玉子焼かな  福田恭子


(新井蜜)

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by trentonrowley | 2017-05-18 16:40 | 十首選 | Comments(0)
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