暗黒星雲

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2017年 05月 20日

「塔」五月号 小林幸子選歌欄 十首選

鳥の絵をならべたるデイサービスに極彩色の一枚があり  吉田 典


巻貝を辺野古の浜に拾ひ来て目を逸らさじと食卓に置く  繁田達子


寝坊した朝の信号 救急車が静かに青を待っていて 晴れ  山川仁帆


癒ゆるとはたとえば慣れてゆくこともひとつと思い寒の月見上ぐ  黒木浩子


テーブルに萎れはじめたスウィートピーだからミルクティーにシナモンを少々  赤嶺こころ


歌会終へ家事する我になる前の大橋の途(みち)を染める夕焼け  猪俣文惠


初詣に意外と長きお願ひをしてをり今年四十の長女  北島邦夫


亡妻(つま)などは吾がすぐ傍にいる事ありどこかに抜け道あるのかもしれぬ  二貝 芳


美しき指の女はゆで卵の殻を上手にむきつつ話す  深井克彦


色あせしベンガラ格子丹波橋のみぎてに見ゆる下宿にありき  竹尾由美子



(新井蜜)


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by TrentonRowley | 2017-05-20 11:47 | 十首選 | Comments(0)
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