2017年 07月 18日
ただならぬ視線のなかでごみを出す背後に三羽頭上に一羽 山西直子 滔々と話す子といる子に化けた狐だろうかと怪しみながら 北辻千展 ねこ道を通つて帰らう夕ぐれを保育所帰りの子の声がする 藤木直子 夕べ去る甥を探せば灯りなき仏間にひとり額づきをりぬ 大木恵理子 舞ひ終へてかたへのまるい茣蓙にゐる巫女のかほふたつ白く浮かべり 川田伸子 雨ののちたつたひとりの午後となりわれの輪郭もどりて来たり 澄田広枝 たつたいま羽化せし蝶かわたくしの花柄シャツに纏はりついて 野島光世 職場より直行したのか通夜の席ひだり手首に輪ゴムののぞく 邑岡多満恵 謹みて米あらひけむ冬日差す造酒司(みきのつかさ)の井戸のめぐりに 山口泰子 お別れにハンドクリームをわたされきをんなの多き職場であれば 西村玲美 (新井蜜)
by trentonrowley
| 2017-07-18 19:42
| 十首選
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