2017年 10月 09日
「塔」十月号 前田康子選歌欄 十首選 もう何も話すことなくて窓のそと空っぽのままの観覧車まわる 黒木浩子 生きたいのか死にたいのかさへ分からない躰をつつむ熱きタオルで 赤嶺こころ 雨雲の出やすき地なり老ノ坂峠を通りて母を訪ねる 朝日みさ 薄色の桔梗咲きたるほどのこと手紙は投函できなくてもいい 石松 佳 ポリバケツに毛虫の落ちてぐるぐるとバケツの底をひたすら進む 川本智香子 早や送りの巻き戻しのごと糸をとく今日一日の段が消えたり 津野多代 川沿いで意思を落とした者ですが誰か届けてないか尋ねる 濱本 凛 白桃のならぶ画面は知らざりし町の警報解除を映す 吉田 典 最終と思ひのぼれば次の階あらはれきたりまたのぼりゆく 澤﨑光子 モノクロのはずはないのに西瓜だけ赤かつたりして昭和の夏は 谷口富美子 (新井蜜)
by trentonrowley
| 2017-10-09 20:47
| 十首選
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