2017年 10月 11日
「塔」十月号 永田淳選歌欄 十首選 木はたねを飛ばして旅をするといふ わたしは夏の切手を貼ろう 山尾春美 紫陽花が目に触れるとき廃屋のビルから飛びたっていく鳥たち 川上まなみ ラメ入りのオーガンジーや寒天やクラゲに内包されて死にたい 海老茶ちよ子 たそがれの青きあぢさゐの毬に似て幼く逝きし姉を思ひき 繁田達子 本当に切りたいものは爪でなく未練のような夏の浮雲 田巻幸生 初夏の日傘の先より小さき蜘蛛浅葱色してゆうらり揺れる 福田理恵子 ああ困るさそう人には夫は居ず吾には風のごとき人居る もろずみありさ いまここにいるわたくしが悲しみの ポテトサラダだじゃがいも潰せ 小川ちとせ 愛すると憎むはおなじ女らは雨降らずともあかき傘さす 高橋武司 夏至の過ぎ半夏生過ぎいつかいつか会へる気のする笹が匂へり 澤井潤子 (新井蜜)
by trentonrowley
| 2017-10-11 16:10
| 十首選
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