2017年 11月 26日
「塔」十一月号 永田和宏選歌欄 十首選 両腕をあげて病む子は眠りをり赤子のときの姿勢のままに 野島光世 まぶしさの消えて熟柿のごとき陽がずぶずぶと海へ沈んでゆけり 石井夢津子 はじめからひらかれていたまずきみが見つけてぼくが入っていった 荻原 伸 れんこんの穴のぞくようなさみしさで出かける家族を見送っている 片山楓子 水滴が街を逆さに映しをりそのつめたきにふたり暮せり 久保茂樹 思ひ出はぼんやりがいい スイッチバックの駅の別れにゆれてゐたコスモス 坂 楓 このひとにも家族がゐるとふ現実を井戸のそこひに沈めてしまへ 西村玲美 滑り止めに刻まれし溝踏みながら坂をのぼれり 鈴を鳴らしに 山口泰子 バスの外アンダルシアのひまわりは黒焦げとなり地平線まで 渡辺美穂子 イメージにほど遠き身を映しつつ「ロコモーション」の振りを確かむ 青木朋子 (新井蜜)
by trentonrowley
| 2017-11-26 15:52
| 十首選
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