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2008年 04月 29日

2008年4月

公園の土管を抜けてみはるかすレンゲの国の王女となりぬ
一郎の家の蔵には半袖の制服を着て姉が待ってる
手をつなぎ帰れば今日はひっそりと炊き込みごはんと猫が待ってる
目出し帽かぶったきみをケンタッキーフライドチキンの前で待ってる
かさかさに乾燥してる唇に触れてみたくて風を待ってる
ふるさとの鎮守の森から流れくる遠き笛の音ゆめで待ってる
キヨスクで働く姉と新緑の森に寝転び月を待ってる
暇な日があってもいいさ考える人になりきるデスクに向かい
我が部には三人の熊 一様に巨体なれども性温和なり
確率はゼロかもしれぬ我がいのちきみの泉に注ぎ込むこと
着ることのまれなタンスの礼服がきつくなりまたややゆるくなる
感情の重みに耐えて凧糸の描く弧のごとたわむ繋がり
教室のかびんに挿したひまわりが枯れてしまっていた登校日
設定を保存し忘れ初めから日暮れのオフィスでやり直してる
楽譜には表現できぬ音がある。思い出してる桜散る音
厄除けにもらった鈴のお守りが天空に鳴る夜毎みる夢
本棚の歌集のしおりに使ってる当たるかも知れない宝くじ
テーブルに鱗がひとつ落ちていて午後の会議に身が入らない
何もない二人であるがただきみの存在により支えられてる
納豆やオクラのように糸を引き粘るあなたの風邪が治らぬ
八王子駅のベンチで綿雲の行方を眺む待つ人もなく
もしきみを愛することが罪ならば従容と受く有罪宣告
Vネックの谷間のぞかせ差し出した書類の不備を指摘してみる
船底の狭いフロアに雑魚寝して足の臭いを嗅ぎつつ眠る
過去形のきみの話を聞くあいだ降りやまずあれ桜の花弁
岡持を右手に持ちて右側に身体傾く白衣の少女
十四の夏にあなたと寝転んだすいか畑にコンビニが建つ
鍵盤にルージュをそっと引いてみる細い指先触れる辺りに
風邪気味のあなたの寝息たしかめて忍び足にて電話に戻る
真っ黒な土から湯気がのぼるとき地球は今朝も暖められる
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by trentonrowley | 2008-04-29 21:58
2008年 04月 29日

塔e歌会詠草 2008年4月

公園の土管を抜けてみはるかすレンゲの国の王女となりぬ
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by trentonrowley | 2008-04-29 21:57 |
2008年 04月 24日

055:乾燥 (新井蜜)

かさかさに乾燥してる唇に触れたくて放課後を待ってる

かさかさに乾燥してる唇に触れてみたくて風を待ってる
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by trentonrowley | 2008-04-24 12:15 | 題詠100首2008
2008年 04月 24日

054:笛 (新井蜜)

ふるさとの鎮守の森から流れくる遠き笛の音ゆめで待ってる
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by trentonrowley | 2008-04-24 12:11 | 題詠100首2008
2008年 04月 22日

053:キヨスク (新井蜜)

キヨスクで働く姉と新緑の森に寝転び月を待ってる
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by trentonrowley | 2008-04-22 11:15 | 題詠100首2008
2008年 04月 22日

052:考 (新井蜜)

暇な日があってもいいさ考える人になりきるデスクに向かい
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by trentonrowley | 2008-04-22 11:11 | 題詠100首2008
2008年 04月 22日

051:熊 (新井蜜)

我が部には三人の熊 一様に巨体なれども性温和なり
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by trentonrowley | 2008-04-22 11:06 | 題詠100首2008
2008年 04月 18日

050:確率 (新井蜜)

確率はゼロかもしれぬ我がいのちきみの泉に注ぎ込むこと
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by trentonrowley | 2008-04-18 21:04 | 題詠100首2008
2008年 04月 17日

049:礼 (新井蜜)

着ることのまれなタンスの礼服がきつくなりまたややゆるくなる
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by trentonrowley | 2008-04-17 22:05 | 題詠100首2008
2008年 04月 17日

048:凧 (新井蜜)

感情の重みに耐えて凧糸の描く弧のごとたわむ繋がり
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by trentonrowley | 2008-04-17 22:04 | 題詠100首2008