暗黒星雲

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2008年 10月 31日

2008年10月

思川渡って三十年前の記憶をたどり生家へ向かう
雨あがり呉服河島みぎにみて宿舎へ急ぐ出張の夜
マッチ擦るあなたの指のやにの色消し去るほどのシャボンはありや
退屈な補習授業を抜け出して犬のまねして遠吠えしたい
尻尾まで餡のつまれる鯛焼きのほのかに温ききみが椅子はも
本当に削除しますか繰り返し再生されるシナプスの網
しずかなる歌をききつつ子供じゃないんだからって思う長き夜
またひとつ後悔の日のためじゃなく庭の木の実をひろって捨てる
泣いたこと覚られぬよううつむいてデスクに返す表紙を下に
あまきしるすいつくしたるゆで栗の実をばくわんと皮をむくなり
てのひらに摘んだ野いちごにぎりしめ乳房にあかいてがたをのこす
はるばるとあなたもやはり父親の胎児だったね医者を探して
栗かぼちゃジャガタラいもにさつまいも貧しく育ちし我の好物
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by trentonrowley | 2008-10-31 20:19
2008年 10月 31日

ほむらセクシャル

足指の分かれるところ発ちしより遡りゆく唇の旅
谷間より湧き出づる蜜の甘くして乾きしわれの心満たすも
柔肌の熱きところに触れもみでこんなところに放置しないで
いちじくの粒々のあるあかぐろい実は甘く酢く舌を刺激す
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by trentonrowley | 2008-10-31 15:32
2008年 10月 11日

大阪歌会詠草10月

思川渡って三十年前の記憶をたどり生家へ急ぐ
(ルビ: 思川=おもいがわ)

雨あがり呉服河島みぎに見て上弦の月に向かって走る
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by trentonrowley | 2008-10-11 22:52 |
2008年 10月 09日

塔2008年10月投稿→2009年1月掲載予定

梅雨晴れの真昼の街を沈黙し赤色灯つけパトカーが行く
振り向くと川音高くそれだけで感情みんな押し流されて
金曜の昼の木村屋三階で産み終えし主婦たちがパン食む
幾十の破片となりてそれぞれの宇宙を映す投げた手鏡
完熟のトマトにかぶりつく庭に祭り囃子が遠く聞こえる
崖上の樹々の暗さを背景に雨落つる見ゆ朝の駅から
一斉に鳴きやむ蛙 たったいま宇宙の謎に気づいたように
ひとつだけ朝顔ひらき誰もいぬ運動場に降る宇宙線
あなたにはぱっと捕まる襟つかみ肩はたちまちのしかかられて
木陰にて日射しを避けてバス待てば銀色の水、蝉が飛び立つ
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by trentonrowley | 2008-10-09 10:01 |
2008年 10月 08日

塔e歌会2008年10月詠草

尻尾まで餡のつまりし鯛焼きのほのかに温ききみが椅子はも

尻尾まで餡のつまれる鯛焼きのほのかに温ききみが椅子はも
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by trentonrowley | 2008-10-08 14:06 |