暗黒星雲

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2009年 02月 28日

2009年2月

夕暮れの雑踏のなか探しあて逢った老女は笑顔を見せぬ
波の数かぞえて冬の砂浜の一日が過ぐ 卵を探す
「わからないことばかりなの私では助けられない理由教えて」
ゆっくりと涙をぬぐう密林のひだまりに棲む蜥蜴のように
パンくずを目印にした森のみち調べたあとでパン買いに行く
少しだけ震える声がかわいくて「水玉模様」の玉のところで
終末の知らせだろうか鳴り続くランチの時間過ぎたあとにも
マネキンを抱えて逃げる破綻した服飾雑貨扱う店の
何も見ていないかのよう地下街をふわふわふわと素足のままで
つけてくるもののいぬこと確かめて凍った街の花屋を探す
寝室の鏡の裏をのぞいたら嫉妬している俺が見ていた
蘇りもう眠れないジュリエット達と遊んだ運河の記憶
月曜のビルの谷間を降ってくるカタカナだけで書かれた手紙
まだ寒い水辺に並ぶもの達は煮ても食えない山からのもの
木瓜の花くれない色の鉢を買う 型にはまった問答ばかり
立春を過ぎた光に導かれUターンせよ生まれた時へ
戦争を知らない僕ら火にくべる解法のない試験問題
球根を買って並べたヒヤシンス格差だなんて 紅い花房
教会の前に落ちてた濡れている赤いノートの読めない絵文字
年齢の数だけの豆ついばんで貧しいことを忘れるカラス
石段をかけ上がり来て我に説く青きくちばし閉じることなく
ハロー朝ハロー冬空ハロー雪、職安に行く今日の計画
夏までは黙っていよう水色のシャツがとっても似合っているから
空襲があるかも知れぬ晴れた日に天ぷら鍋を頭にかぶる
腰痛のジュリエットから招かれる氷が張った遊びに来てと
「怒るより笑っちゃうね」と聞いた日の朝コンビニで出会った僕ら
戸棚には漬物ばかり母さんは既にいないとわかっていたが
橋を越え探しに行った冬のあさ透明なもの食べたくなって
押し入れの古着を探す休日のくしゃくしゃの髪にすむひばりの子
黒白のまだら模様の機嫌です牛より狭い背中だけれど
うしろから脚立にのぼり見下ろすとてっぺんのとこ白くなってる
蛾の群れが炎のように羽ばたいて世界地図から飛び立っていく
アルバムにきれいに整理して残す草冠の漢字をあつめ
手をふって足をふりあげ僕たちは秩序を保ち草刈りに行く
少しだけ丈の短い棺に寝るロンドン塔で首をはねられ
春風に溶けだしていく野や森の意図したことも意図せぬことも
いさぎよく白状しますきみにきた斎藤さんの手紙みました
プライドはもう棄てました 狙い打つ→矢に刺されても死なない自信
海べりの小さな家の寝室で広島弁の睦言をいう
会いたくて天気雨ふる畦道のすみれの花をつまんでたべる

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二人してかくれて住んで晴れた日は入江の外に漕ぎ出していく
僕んちときみんちつなぐ風のみち薄いビニール窒息しそう
振り出しに戻って泣いて脱皮したいまは素直に微笑むばかり
毎日の朝のコーヒー淹れながらつぶやいている「いらっしゃいます」
街角の遺体がかたる白夜にはあそびすぎたと笑みをうかべて
弟のクラスメートが犯されているのが見えるガラス窓から
新橋に春一番が吹いた夜一本抜いた木の芽が咲いた
迷わずにジャンプしなさいひざまずき祈ってくれる人がいるから
シャンプーをするのはきらい目をきつくつむるときっと浮かぶ残像
地下街で拾ったキーを速達でいつかテレビで出会った人に
マリア像抱きしめてみるやわらかい吐息が耳にかからないかと
羊飼う野にレンゲ草さくころに偏西風にのって東へ
教会の前の広場で馬車にのる白いドレスとタキシード着て
市庁舎の塔から鳩に見守られオムレツ食べるひとりのときは
雑音は雑音により中和する 怒り狂ったこともあったが
スプーンでポテトサラダを食べている一ヶ月後に卒業のきみ
冬の野をさまよい歩くひとりでも生きてゆけないはずはないのに
西海に日が沈むころおもむろに医者は抜いた歯包んで呉れる
金星を捕るため伸ばす竹竿を あなただけでは届かぬものを
春立つも微熱の続く妻のいて犬は大事に育ててきたが
駅前の広場で別れあの日から五日待ってる土鳩の帰還
歯をみがきおりてきづかずストーブを消さずにいたり震度3なる

先立ちし者も後追う者たちも集いてホテル・カリフォルニア燃ゆ
白抜きのワールドトレードセンターに突っ込んでいく零戦の群れ
日本語が滅びる音とともに揺れバベルの塔の蜃気楼崩ゆ
赤鬼と成り果てた母さがす子は羅生門にて夜毎笛吹く
ふゆぞらをあなたのうたが降ってくる凍える羽のようなふりして
ベランダで洗濯を干す背中へと手をさしだすと降ってくる雪
ああ、あれは初雪だろう いらいらとご飯を装う黒髪に降る
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by trentonrowley | 2009-02-28 13:32 | Comments(0)
2009年 02月 28日

024:天ぷら (新井蜜)

空襲があるかも知れぬ晴れた日に天ぷら鍋を頭にかぶる
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by trentonrowley | 2009-02-28 10:50 | Comments(0)
2009年 02月 27日

023:シャツ (新井蜜)

夏までは黙っていよう水色のシャツがとっても似合っているから
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by trentonrowley | 2009-02-27 16:20 | Comments(0)
2009年 02月 26日

建物

少しだけ丈の短い棺に寝るロンドン塔で首をはねられ

先立ちし者も後追う者たちも集いてホテル・カリフォルニア燃ゆ

白抜きのワールドトレードセンターに突っ込んでいく零戦の群れ

日本語が滅びる音とともに揺れバベルの塔の蜃気楼崩ゆ

赤鬼と成り果てた母さがす子は羅生門にて夜毎笛吹く
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by trentonrowley | 2009-02-26 16:48 | 笹短歌 | Comments(0)
2009年 02月 26日

022:職 (新井蜜)

ハロー朝ハロー冬空ハロー雪、職安に行く今日の計画
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by trentonrowley | 2009-02-26 16:39 | Comments(0)
2009年 02月 25日

021:くちばし (新井蜜)

石段をかけ上がり来て我に説く青きくちばし閉じることなく
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by trentonrowley | 2009-02-25 15:23 | Comments(0)
2009年 02月 25日

塔e歌会2009年2月詠草

ふゆぞらをあなたのうたが降ってくる凍える羽のようなふりして
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by trentonrowley | 2009-02-25 10:03 | | Comments(0)
2009年 02月 24日

020:貧 (新井蜜)

年齢の数だけの豆ついばんで貧しいことを忘れるカラス
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by trentonrowley | 2009-02-24 17:08 | Comments(0)
2009年 02月 23日

019:ノート (新井蜜)

教会の前に落ちてた濡れている赤いノートの読めない絵文字
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by trentonrowley | 2009-02-23 22:10 | Comments(0)
2009年 02月 23日

018:格差 (新井蜜)

球根を買って並べたヒヤシンス格差だなんて 紅い花房
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by trentonrowley | 2009-02-23 13:46 | Comments(0)