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2011年 09月 30日

2011年9月

えもの待ついまは素直に迷わずに羽をたたんで群れを待ち受け
台風の余波でフェリーは欠航し三津浜港で一夜を過ごす
病床でロシアの夢を見たといふ母の意識の底を怪しむ
ゆでぐりに呼びかける人寂しくて振り返つても殴るんだから
もうすぐだお前に投げた夕暮れのバナナ食べつつつかの間の愛
作られた海亀の首あの浜に樹々の暗さを月の光で
なんなのかぬれて闇夜をしつかりと出せないでゐる生えてきた脚
羊飼ふ女房のこと踏みつぶし別居するから因果のとなり
髭を剃る暗闇のなか三階はひどくやられた夏蝉の声
上司には世界の果てを濡れたつてそのすぐ下の笑顔を見せぬ
作られたいづれにもせよ森の奥それに答へを教えてくれた
置き忘れどうしてそんな見られてる心のかけらひらいたままに
背中から病院を経て若鹿のとぼとぼと行く寝たりはしない
接吻の胸かきむしり妖星があなたの許へ離脱したまま
貼りつける直感みたいな常盤木ののぞけば青き硝子に映る
迷はずに生きてきたこと見下ろしてサフランの花コートがはりに
銀河とぶメトロに乗つて向かひ合ふ硝子に映る夕日に尻尾を
その先が見て欲しかつた並び寝ね焚かれる準備、溺死の姿
夕闇にものが立つてるぼくたちのしたあとの手は撃ちに行くけど
かけがねがぶらさがつてる夕空をいぢる指先わさび色した
ジーンズの肩に火ついた親は子と語るものです放射をあびて
山越えて歩く途中で引き返し住所録持ち電車で向かふ
なめくぢが干からびてゐる玄関のタイルに水を流して洗ふ
妹は抱きとるといふ埋めつくしひともくさきも途切れることなし
なでおろしあなたは聞けり犬千代に記憶たどつて歌つた後に
塗りかえたうまさによつて濡れた道に制服脱いで本買ひに行く
痕跡を踏んでしまつた生まれでた心をなでるナマの私が
戯れに切り取り上下をぐんにやりと踏まれ続ける黒いハイヒール
愛撫するベッドに積もるにせものと千本に切る本を読んでる
招かれるわたしを待つて真夏日の繁りてありぬ 夕焼けの富士
夏空にのどが渇いて前をゆく女と暮らす塩味がする
一夜すぎ渡りて走るさつぱりだ青い服着て落下してみる
聞いたのかまた罵られ理を突き通された愛とあきらめ
まだすこしぶつけるのだらう塗りかへたひとつひとつを見て欲しかつた
獅子唐が叫び続けた儲かるとまるみを帯びた指がピクリと
商品が陽にひかりをり点々と朝顔ひらき触れてみたくて
艶々とはつきりしない起臥しは私は今日も傘さしながら
むら雨の夕暮れのなか乙女らが後を追ひゆく逃げられたなら
妙薬にしつぽを食べる警報が崩してしまふ俺の領域
書きながら沈みゆきたりいまさらに飛蝗の群れと向き合つてゐる
背をまげて少女と二人笑ふのをママは白衣で近寄れないで
いつも食ふ大盛りを食ふ昼過ぎて繋ぎ止めてる無邪気な顔で
われわれは考へてゐる挨拶は通りかかつた俺の手を見て
わらはれて我をてまねく受け口の瞼の下にゆれる携帯
欲しかつた遠い過去から金星をわたしは既に寝たのだろうか
見えながらぼくにはわかるそのままの都バスの屋根でまた初めから
人々は雪道を行く名残こそ批評はしないそろつて戻る
散りばめた痛さを知らぬ食堂にとびあがつては届かぬところ
傾城と名前を換へてそわそわとひどくやられた急転直下
水色の自分の素顔奪われる場所ふさぎではよくこんなもの
花の名は難解なもの立ち上がりわからないのに結論をきみは
憎しみを馬鹿にされてもあけません読んでゐるとき歌ひだすまで
ふゆぞらを反芻してる気がついてこわいとつても沈黙よりも
雲間より僕の知らない薄あかり地球のやうなくるはずのもの
実際にこの絵の中の鰒汁は陽にひかりをり迷ふ心よ
漕ぎめぐる回り始めた楼台をドアの重さにとどまることは
だめなんだ大好きなんだ食べ過ぎて明け方の街このかなしみは
ゆるやかなため息ついておさまりて台所にはかなへびの棲む
奥底へ未来かときく逃亡を急がぬ人も朝みづを買ふ
ドアノブは破片が今朝は花のなか錆びたシャヴェルで死のなかにゐる
いふけれどたくさんのひとたつたいま答ふあたはず傘を毎日
八仙の罵りの声にアルコールこぼれ落ちてく額縁のなか
うきふしのつみそむるよりこまひもを無邪気な顔で大佐夫人は
とりどりの笑顔を見せぬ塵塚に思つていつも何かを待てり
千人の一家の離散立ち初むるなきがらの嵩勝利を信じ
朝顔ががまんしきれず花も葉もあぶり出さうと耳に届かず
もろこしへゴッホのカラス桃谷でわたしの舌は区切られてゐる
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by trentonrowley | 2011-09-30 22:11
2011年 09月 30日

もろこしへゴッホのカラス桃谷でわたしの舌は区切られてゐる

もろこしへゴッホのカラス桃谷でわたしの舌は区切られてゐる
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by trentonrowley | 2011-09-30 18:01
2011年 09月 30日

朝顔ががまんしきれず花も葉もあぶり出さうと耳に届かず

朝顔ががまんしきれず花も葉もあぶり出さうと耳に届かず
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by trentonrowley | 2011-09-30 17:59
2011年 09月 30日

千人の一家の離散立ち初むるなきがらの嵩勝利を信じ

千人の一家の離散立ち初むるなきがらの嵩勝利を信じ
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by trentonrowley | 2011-09-30 13:36
2011年 09月 30日

とりどりの笑顔を見せぬ塵塚に思つていつも何かを待てり

とりどりの笑顔を見せぬ塵塚に思つていつも何かを待てり
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by trentonrowley | 2011-09-30 13:34
2011年 09月 30日

うきふしのつみそむるよりこまひもを無邪気な顔で大佐夫人は

うきふしのつみそむるよりこまひもを無邪気な顔で大佐夫人は
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by trentonrowley | 2011-09-30 10:04
2011年 09月 30日

八仙の罵りの声にアルコールこぼれ落ちてく額縁のなか

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by trentonrowley | 2011-09-30 10:03
2011年 09月 29日

いふけれどたくさんのひとたつたいま答ふあたはず傘を毎日

いふけれどたくさんのひとたつたいま答ふあたはず傘を毎日
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by trentonrowley | 2011-09-29 15:14
2011年 09月 29日

ドアノブは破片が今朝は花のなか錆びたシャヴェルで死のなかにゐる

ドアノブは破片が今朝は花のなか錆びたシャヴェルで死のなかにゐる
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by trentonrowley | 2011-09-29 11:47
2011年 09月 29日

奥底へ未来かときく逃亡を急がぬ人も朝みづを買ふ

奥底へ未来かときく逃亡を急がぬ人も朝みづを買ふ
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by trentonrowley | 2011-09-29 09:39