暗黒星雲

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2017年 06月 28日

流れ来る時のあはひにたましひはわれを指さしただ黙しゐる

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流れ来る時のあはひにたましひはわれを指さしただ黙しゐる




(新井蜜)
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by trentonrowley | 2017-06-28 10:26
2017年 06月 27日

森からの手紙がとどく春の宵<あきらめないで雨が降るまで>

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森からの手紙がとどく春の宵<あきらめないで雨が降るまで>




(新井蜜)
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by trentonrowley | 2017-06-27 11:17
2017年 06月 26日

鳴り止まぬ時間にさへぎられながらたましひわれを指さしやまず

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鳴り止まぬ時間にさへぎられながらたましひわれを指さしやまず




(新井蜜)
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by trentonrowley | 2017-06-26 11:19
2017年 06月 25日

ふたりしてあの日あのとき来たやうに雨に潤んだ森へ帰らう

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ふたりしてあの日あのとき来たやうに雨に潤んだ森へ帰らう




(新井蜜)
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by trentonrowley | 2017-06-25 22:28
2017年 06月 24日

「塔」六月号 月集 十首選

黒パンの酸ゆきを食めば故知らぬ哀しみの湧くロシアの古都に  三井 修

おのれから逃れるごとくまだ暗き河原をひとりランナーは行く  松村正直

あるときは船より高き冬涛をくぐりて帰る蟹の船あり  上田善朗

楽しい老後なんてあるのかひよどりが二羽木にとまりたり  大田千枝

少し奥に切り株ひとつあつたはず 鳥の声して深くなる森  亀谷たま江

皆ちやんと寝てこないのか昼休みに四人眠りて鼾も一人  小林信也

人のゐることのたしかさしづけさの白梅町にバスが止まりぬ  澤村斉美

やぶ椿落ちたる花の赤にじみさらって欲しき乙女なるかも  土屋千鶴

くぐり終へ見返るわれはわれなのか幾重にも赤い鳥居が赤い  久岡貴子

ガラス越し本読む人の見えながら入口どこにも見つからぬカフェ  万造寺ようこ


(新井蜜)
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by trentonrowley | 2017-06-24 22:37 | 十首選
2017年 06月 24日

表現は鏡であつたひとりして異境に暮らす迷子の鳩の

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表現は鏡であつたひとりして異境に暮らす迷子の鳩の
(新井蜜)
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by trentonrowley | 2017-06-24 13:47
2017年 06月 23日

「塔」六月号 真中朋久選歌欄 十首選

県境を越える時すでに予感してそれでも遠くへ逃げたかった。  三浦こうこ

三十年前から嫌いおんなのこの下着についたちいさなリボン  上澄 眠

五線譜から飛び散るように園児らは声をあげつつバスを降りくる  川田一路

諍いのあとに出でゆくエンジンの音遠ざかり洗い物干す  土肥朋子

ぶかぶかのパンプス鳴らしやってくる愛想のよきいけずの主任  永田聖子

抱きしめることなどなくてたぶん雪がやまないままの駅前だらう  西村玲美

それらしく子に答へをり胎教は桃の林を通ひしことと  広瀬明子

大小の画面ならべる電気店十人の安倍と向かいあうなり  向山文昭

ざらざらと夕星いでけりロシア語の動詞過去形ひらいてをれば  清水弘子

足首の寒かったあの三月の駅に私を迎えに行きたい  黒木孝子


(新井蜜)
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by trentonrowley | 2017-06-23 23:22 | 十首選
2017年 06月 22日

「塔」六月号 永田和宏選歌欄 十首選

罅があれば割ってしまうのがあなただと若き日の友の言葉が浮かぶ  𠮷川敬子

春光の若戸大橋わたるとき「死の海でした」と不意に言ひたり  伊東 文

上がつたよクラゲクラスに濡れたまま水泳パンツで子は駆けてくる  河﨑香南子

ケイタイの着信音がカノンなる看護士われの脈をさがせり  黒沢 梓

つり橋をわたり終へたるそののちの揺れのやうなるゆふぐれ来たり  澄田広枝

頭痛なのかめまいなのか気のせいなのかわからないまま夕暮れとなる  中山悦子

スマホを得たマサイのようにもう君はこの冬狩りに行かなくなったね  橋本恵美

せっかちなヒールの音が背後より迫り来て歩調乱されてゆく  畑 久美子

MRI検査の前に入れ墨はあるかと問はれ怒り出す母  吉田健一

向き合ひてパチンコ店建つ駅頭にわたしの空が夕焼けてゆく  大河原陽子


(新井蜜)
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by trentonrowley | 2017-06-22 23:19 | 十首選
2017年 06月 22日

街灯の淡いひかりに照らされてきみの右手の指輪が光る

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街灯の淡いひかりに照らされてきみの右手の指輪が光る




(新井蜜)
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by trentonrowley | 2017-06-22 16:02
2017年 06月 21日

「塔」六月号 若葉集 前田康子選歌欄 十首選

福寿草写真撮らむとかがみ込みふいに合掌したくなりけり  水岩 瞳

骨壺の柄をめぐつて言ひ合ひす今年はゆずも摘めずに終はる  大江いくの

あみだなに寝そべりあみのすきまからとろりと落ちてしまう夕ぐれ  坂本清隆

倉吉より列車を三度乗り継いで横浜元町の画廊に着きぬ  佐々木美由喜

くらくらと一字の助詞につまづきて時計を見れば夕餉の迫る  庄野美千代

ドライヤー焦げた匂いのする夜更け愛も炭素に変わるよいつか  中井スピカ

言い訳に誰も振り向くことなくてキャベツの芯の甘みがつらい  深山 静

匂いとは微粒子なのだと本で知る だんだん好きになる微粒子よ  うにがわえりも

海釣りから戻りし夫の車庫入れの静かな音に釣れずと察す  白波瀬弘子

鉄橋のむかうに見ゆる岸辺には風向きのまま枯れる葦原  岡部かずみ


(新井蜜)
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by trentonrowley | 2017-06-21 21:56 | 十首選