2017年 03月 22日

春立つも微熱の続く妻のゐてなみだは棘を流してくれる

d0021306_19181144.jpg





春立つも微熱の続く妻のゐてなみだは棘を流してくれる
(新井蜜)
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-22 19:18
2017年 03月 22日

泉その冷たい指が未来より流されてきたロンドのやうに

d0021306_11223137.jpg





泉その冷たい指が未来より流されてきたロンドのやうに
(新井蜜)
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-22 11:22
2017年 03月 21日

締切の資料提出し終りて新幹線でぬるい茶を飲む

d0021306_6344319.jpg





締切の資料提出し終りて新幹線でぬるい茶を飲む
(新井蜜)
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-21 06:34
2017年 03月 20日

生きるものが抱へる欠除みたすもの空のそら色みづの水色

d0021306_17283617.jpg





生きるものが抱へる欠除みたすもの空のそら色みづの水色
(新井蜜)
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-20 17:28
2017年 03月 20日

体色が似てゐると言へにせものと知つてゐるならやはり野をゆけ

d0021306_8123784.jpg





体色が似てゐると言へにせものと知つてゐるならやはり野をゆけ
(新井蜜)
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-20 08:12
2017年 03月 19日

見返りて「永観おそし」と叱咤さる休みながらにあゆむこの道

d0021306_19231951.jpg





見返りて「永観おそし」と叱咤さる休みながらにあゆむこの道
(新井蜜)
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-19 19:23
2017年 03月 19日

波音のモジュレーションが好きだつたあなたはひとり夜明けに歌ふ

d0021306_6491349.jpg




波音のモジュレーションが好きだつたあなたはひとり夜明けに歌ふ

(新井蜜)
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-19 06:49
2017年 03月 18日

あらかじめ辛いと感じ躊躇するあのやうな耐へがたい痛みは

d0021306_22401793.jpg





あらかじめ辛いと感じ躊躇するあのやうな耐へがたい痛みは
(新井蜜)
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-18 22:40
2017年 03月 18日

本気だと言ひ張るあなた火曜日は鹿にならうと繰り返し言ふ

d0021306_17245364.jpg





本気だと言ひ張るあなた火曜日は鹿にならうと繰り返し言ふ
(新井蜜)
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-18 17:24
2017年 03月 18日

舌先をちらりと見せてカタバミの花なめむとする姉の貞操

d0021306_5435059.jpg





舌先をちらりと見せてカタバミの花なめむとする姉の貞操
(新井蜜)
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-18 05:43
2017年 03月 17日

ふるさとの鎮守の杜で手鞠唄うたつて遊ぶあねといもうと

d0021306_22454652.jpg





ふるさとの鎮守の杜で手鞠唄うたつて遊ぶあねといもうと
(新井蜜)
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-17 22:45
2017年 03月 17日

濃緑【こみどり】の空

濃緑【こみどり】の空

いもうとは魔女の子どもだみぞれ降る二月の暗い朝に生まれた
ラジオ屋で買つた部品を半田付けなどして作つた鉱石ラジオ
霜柱踏みつつかよふ町道でいつも会ふ三毛猫と飼主
マグノリア見たいと言つて墓地の裏のぞく少女はとても怖がり
拍子木を打ち鳴らしつつ綿入れを着ても震へる夜の道ゆく
太平【おほひら】の山頂越えて飛びきたり炎をあげて墜つる飛行機
数万の胸のふくらみ いやあれは麦の芽が押し上げてゐる土だ
大木の伐り倒されたる門口に鰯雲うかぶ空広がれり
台風の馳け抜けし野に乱れあり明日は落ち栗拾ひに行かう
ゴキブリが仰向けになり死んでゐた初秋の朝の物置きの土間
早足に白衣の袖を捲りつつ姉さんはゆく病室目指し
巴波川【うづまがは】の橋から落とした舶来の万年筆は叔父さんのもの
工場の正門前のパン屋さん空つ風の日はパンが美味しい
立ち読みに通ふ本屋にピアノ弾く音の聞こえてくる蔵の町
リラの花季節はづれに白く咲くうつむいたままのあなたが好きだ
柿の実が熟して落ちる生涯をひとりで住みし我が叔母の庭

(新井蜜)
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-17 20:43
2017年 03月 17日

兄さんを撃つてしまつた砂のうへ腹這つてゐた月光の下

d0021306_1435588.jpg





兄さんを撃つてしまつた砂のうへ腹這つてゐた月光の下
*
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-17 14:35
2017年 03月 16日

みぎひだりつながつてゐる(残り香を感じつつ逝く)我がオンディーヌ

d0021306_2014454.jpg

みぎひだりつながつてゐる(残り香を感じつつ逝く)我がオンディーヌ



*
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-16 20:14
2017年 03月 16日

本歌取り その5

『塔』誌2016年12月号の三井修選歌欄に選歌掲載して頂いた6首のうち次の1首は塚本邦雄の歌の本歌取りのつもりで詠んだ歌である。

愛戀にもとより遠き青年の脈拍はかる看護師のゆび/新井蜜

塚本邦雄の本歌は次の通り。
愛戀にもとより遠き春昏れて華燭の鐘の盗まるる唄/塚本邦雄

この本歌も塚本邦雄の歌にしては一般にあまり知られていない歌なのかも知れない。その意味では私が本歌取りのつもりで詠んだ上の歌についても塚本邦雄の表現を剽窃したと言われても仕方がないのかも知れない。

本歌取りのつもりだったということを書いておきたい。


[PR]

# by TrentonRowley | 2017-03-16 16:27 |
2017年 03月 16日

騎手の手は緑の眠り風の朝アリスは沈む天を目指して

d0021306_10544639.jpg





騎手の手は緑の眠り風の朝アリスは沈む天を目指して
*
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-16 10:54
2017年 03月 15日

色のない空に流れて鱗粉のゼブラクイーンの匂ひがきつい

d0021306_2252488.jpg





色のない空に流れて鱗粉のゼブラクイーンの匂ひがきつい
*
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-15 22:52
2017年 03月 15日

きれいに咲いた

d0021306_14593827.jpg




*
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-15 14:59
2017年 03月 15日

バスタブに垂れるみずおと打ち寄せる南の島の波のしずくよ

d0021306_1124049.jpg

バスタブに垂れるみずおと打ち寄せる南の島の波のしずくよ
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-15 11:24
2017年 03月 15日

怒れない羊は草を食むばかり蹴られ殴られ馬鹿にされても

d0021306_11224555.jpg

怒れない羊は草を食むばかり蹴られ殴られ馬鹿にされても
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-15 11:22
2017年 03月 14日

本歌取り その4

『塔』誌2016年11月号の永田淳選歌欄に選歌掲載して頂いた7首のうち次の1首は塚本邦雄の歌の本歌取りである。

われは繭を夕陽に透かす転移せし膵臓癌の影は見えねど/新井蜜

塚本邦雄の本歌は次の通り。
われは繭を夕陽に透かす騎兵らのうつくしきイギリスは見えねど/塚本邦雄


この塚本邦雄の本歌も例えば「革命歌作詞家に・・・」とか「馬を洗はば・・・」などの超有名な歌に比べると周知度は低いのだろう。

塚本邦雄の表現を剽窃したと受け止められるのではないかという私の後ろめたい気持ちを少しでも緩和したくて、遅まきながらこの歌は本歌取りの歌だと表明して置きたい。
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-14 19:49
2017年 03月 14日

本歌取り その3

『塔』誌2016年9月号の前田康子選歌欄に選歌掲載して頂いた6首のうち次の1首は高安国世の歌の本歌取りである。

日のうちに映畫見に來し日曜の街に自由は見つからざりき/新井蜜

高安国世の本歌は次の通り。
日のうちに映畫見に來し道すがら既にけうとくなりて立ち止る/高安国世

高安国世(1913-1984)は、加藤治郎が『短歌のドア 現代短歌入門』で示している本歌取りをしても良い近・現代歌人の例には含まれないが、塔短歌会の創設者である大歌人であり、特に塔短歌会内部では知らない人はいないと言っていいだろう。しかし、私が本歌取りの対象としたこの高安の本歌が「周知の秀歌」と言えるかというと自信がない。秀歌ではあるだろうが周知の歌とは言えないかも知れない。

このように考え、剽窃と受け止められるのではないかという私の後ろめたさを少しでも緩和したくて、遅まきながらこの歌は本歌取りの歌だと表明して置きたい。


[PR]

# by TrentonRowley | 2017-03-14 19:19 |
2017年 03月 14日

本歌取り その2

『塔』誌2016年8月号の池本一郎選歌欄に選歌掲載して頂いた6首のうち次の3首は塚本邦雄の歌の本歌取りである。

(1)夷狄てふ言葉ぞありし涼やかなハートのジャックの眼はうすみどり/新井蜜
(2)二月の驟雨硝子打つとき流れ去ると思つたのだがきみへの疑念/新井蜜
(3)縞蛇の縞目みだれて野菊咲く原発サイトを匍【は】ひもとほろふ/新井蜜

塚本の本歌はそれぞれ次の通り。
(1)夷狄てふ言葉ぞありし辣韮【らつきよう】に重石【おもし】せむ刹那にひらめけり/塚本邦雄
(2)二月の驟雨硝子打つとき靑年の浴後やさしき煙色【けむいろ】のひげ /塚本邦雄
(3)縞蛇の縞目みだれてわたくしとわれのあひだの音信杜絶/塚本邦雄

上の本歌取りの歌のうち、
(1)夷狄てふ言葉ぞありし涼やかなハートのジャックの眼はうすみどり/新井蜜
については『塔』誌2016年10月号の「八月号 池本一郎選歌欄評」で吉岡みれいさんに取り上げて頂いたが、吉岡さんの評では本歌取りのことは触れられていない。塚本邦雄という大歌人の歌ではあるがこの本歌はあまり知られていなくて、加藤治郎が『短歌のドア 現代短歌入門』で書いている「周知の秀歌」に該当しないのかも知れない。

そのように思うと、「本歌取り その1」で書いたように、私が密かに塚本邦雄の表現を流用しているというような後ろめたい気持ちになってくる。そこで、遅まきながらこれらの歌は本歌取りの歌だと表明して置きたい。


[PR]

# by TrentonRowley | 2017-03-14 16:43 |
2017年 03月 12日

本歌取り その1

『塔』誌2016年6月号の花山多佳子選歌欄に次の4首を選歌掲載して頂いたがこの4首は全て塚本邦雄の歌の本歌取りのつもりで詠んだ歌だ。

(1)樂人を逐つた市長が欠けた月見上げて帰るふるさとの村/新井蜜
(2)死して二人の戀始まると 移ろへる薄紫の桐の花影/新井蜜
(3)ピレネー山脈戀ひて家出づ製本のわづかに乱るる地図を手にして/新井蜜
(4)一穗の錐買ひしかば容喙は御免だぜなどと言つてみるのだ/新井蜜

塚本の本歌はそれぞれ次の通り。
(1)樂人を逐つた市長がつぎの夏、蛇つれてかへるーー市民のために/塚本邦雄
(2)死して二人の戀始まると晴天の庭の叺の灰いろの鹽/塚本邦雄
(3)ピレネー山脈戀ひて家出づ心臟のあたりわづかに紅き影曳き/塚本邦雄
(4)一穗の錐買ひしかばかたへなる一莖のやはらかき妹/塚本邦雄

半年以上前に『塔』誌に掲載された歌についてなぜ今頃書いているかというと、次のような理由による。

まず、本歌取りの歌を詠むについては加藤治郎著『短歌のドア 現代短歌入門』のガイドを参考にした。加藤は藤原定家の考えを踏まえて次の三つのガイドを提示している。
(1)周知の秀歌から本歌取りを行うこと。
誰の歌なら取っても良いかについて、加藤は例として、与謝野晶子、正岡子規、北原白秋、斎藤茂吉、前川佐美雄を挙げ、更に、塚本邦雄、岡井隆、馬場あき子、俵万智くらいまで対象を広げてもいいのではないかと述べている。
(2)本歌取りの詞は、二句程度までとすること。
(3)本歌を踏まえて新たな詩想を創出すること。

この三つのガイドについて、(2)は従うことが可能だ。(3)は私の本歌取りの歌を読んでくれる読者の判断を待つしかない。私が気になっているのは(1)だ。当初は加藤が例に挙げた塚本邦雄の歌だから問題ないと思っていた。しかし、上記の四首が花山多佳子選歌欄に掲載されてから、毎月塔の歌会に出席しているが、塔の会員の誰からもこれらの歌が塚本邦雄の歌の本歌取りだろうという指摘はなかった。時間が経つにつれて不安になってきた。それは、もしこれらの歌が塚本邦雄の本歌取りだと気づかれずに、私が100%創作した歌だとして読まれているとしたら、私にそのような意図はなくとも、結果として私が塚本邦雄の表現を剽窃したことと同じことにならないだろうか?という疑問が湧いてきたのだ。

そのような理由から、遅まきながらこれらの歌は本歌取りの歌だと表明しておこうというのが、この文章を書いた趣旨だ。
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-12 23:03 |
2017年 03月 11日

このような景色が好きだ

d0021306_23132943.jpg



このような景色が好きだ。田舎を思い出すからかも知れない。
*
[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-11 23:13
2017年 03月 11日

興福寺への階段

d0021306_22372658.jpg

[PR]

# by trentonrowley | 2017-03-11 22:37
2017年 03月 11日

幸せな人

今日参加した歌会で私の歌を評した人に「このような歌を詠める人は幸せな人だ」と言われた。その場では特に感じなかったのだが、家に帰ってから考えているうちにだんだん不愉快になって来た。
その評をした人に悪意はなかったと信じているが、それでも「幸せな人」と言われると「苦労知らずの能天気な奴」と言われたように感じてしまうのだ。
歌会で自分の歌が否定されるのは当たり前であるし、欠点を指摘されるのはありがたいことと思うが、歌ではなくて歌を詠んだ私の人格を攻撃されたような気がしていい気分ではない。
自分が評をする立場になった時には気をつけなければいけないと思う。

[PR]

# by TrentonRowley | 2017-03-11 22:10 |
2015年 06月 21日

語らへる贋金つくり理事会が廃墟のやうだ 類に従ひ #tanka

語らへる贋金つくり理事会が廃墟のやうだ 類に従ひ
[PR]

# by trentonrowley | 2015-06-21 20:21
2015年 06月 21日

三階の扉を開く三階は女人禁制と聞いたはずだが #tanka

三階の扉を開く三階は女人禁制と聞いたはずだが
[PR]

# by trentonrowley | 2015-06-21 16:06
2015年 06月 19日

あのときかきやべつ畑が重かつた畝のあはひにあまねきひかり #tanka

あのときかきやべつ畑が重かつた畝のあはひにあまねきひかり
[PR]

# by trentonrowley | 2015-06-19 22:23