2009年 09月 16日
一斉に振り向く真夜のコンビニの立ち読み客は皆おなじ顔 産まれたとことづけ残し走り出る上着とバッグ手早く取つて 地下道の左側から右側へ流れるみづを飛び越えられぬ しゃあしゃあと鳴く熊蝉に足を蹴る生まれる前のやすらぎのなか みづのない川底あるく赤んぼの頭のやうな石がごろごろ 千匹の蚊が鳴くやうなエアコンの夏の終りの夕暮れの音 お風呂場の網戸の向かうに張りついて俺の裸を視てゐるヤモリ またどこへ行つたのだらう妻と子はかなかなのまだ鳴かぬ夕暮れ 少年の日々と一緒に捨ててきた熟れてゆくあの桃やスイカを 凭れあひ鞄だきしめ目をつむる夢から醒めたくない戦士たち
by trentonrowley
| 2009-09-16 11:07
| 塔
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