2017年 10月 12日
「塔」十月号 小林幸子選歌欄 十首選 かもめーる売らむと立てる局員に強い日射しの降り注ぎをり 寺田慧子 人に会ふ一駅まへに本を閉づ夏至のひかりが眩しすぎたり 松原あけみ 水瓶を覗き込みたる君が背のリュックのくまは傾きてをり 永山凌平 雨の日のほうが世界になじみやすい気がしてグラスの水を飲み干す 紫野 春 春の海荒れるでもなく押しだまり夫は浜へと降りて行きたり 新井さの 真夏日の鰻屋の前を通るとき傘差して父が其処に立つてゐた 河村壽仁 家につき堅い音たて鍵置いた明日かならず持って出てゆく 徳田浩実 夜の底ひた走るバスに沈んでく遠きブルーはローソンの青 中井スピカ 時又の駅の右にも踏切はあるのだやぶの道のなかばに 高原さやか コートからはみだす足がこいでいる春のつめたい風をまわして 吉岡昌俊 (新井蜜)
by trentonrowley
| 2017-10-12 16:59
| 十首選
|
アバウト
最新の記事
記事ランキング
カテゴリ
以前の記事
2022年 04月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 11月 2021年 09月 2021年 06月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 12月 more... ライフログ
検索
その他のジャンル
外部リンク
画像一覧
ブログジャンル
ファン
|
ファン申請 |
||