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暗黒星雲

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2006年 02月 01日

短歌のオリジナリティーについて

最初にお断りしておきますが、この文章は私の歌に対する枡野さんのコメントに反論しようというものではありません。また、枡野さんが私の歌を盗作だと疑っておられるとも思っておりません。この点については枡野さんから私の記事に対し丁寧なコメントを頂いたり、枡野さんご自身の記事に追記をして頂いたりして良く理解できました。お手間をとらせまして大変恐縮し、かつ感謝しております。
昨日、エキサイト・ブログが工事中だったためHatenaのMilkywayという私の別のblogに『「新聞と恋」(中間報告)』という文章を書きました。あまり見る人もいないだろうと思っていたのですが、これについても間を置かず枡野さんからコメントを頂きました。ありがとうございます。(このHatenaの記事については、以下に書くような、私の経験があったため、私は他の歌に影響されやすくしかもそのことに気づいていないのではないかと自分自身で不安になったため書いたものなのです。この説明については長くなりますので、後で別記事で投稿させて頂きます。)

この文章を書いていますのは、短歌のオリジナリティーについて考えてみたい、このことについて枡野さんのご意見をお聞きしたい、また、ここに投稿されている皆さんにも考えて頂きたいと思ったからです。


オリジナリティーを考える際の材料に私の歌の例をあげてみます。
私の恥をさらすようですが、次のようなことがありました。NHKの「土曜の夜はケータイ短歌」に次の歌を投稿し、司会のふかわりょうさんから、『最後に一文字空けて「来て」と結んでいるところがいい』というコメントをもらったのです。

●教会とシティーホールが向かい合うマルクト広場で待ってます 来て (新井蜜)

最近気がついたことなのですが、いいというコメントをもらった最後の部分は、東直子さんの次の歌と同じなんです。
意図して真似したわけではないのですが、この東直子さんの歌は以前読んだことがありますので、無意識にしろ影響されたことは否定できません。

◎廃村を告げる活字に桃の皮ふれればにじみゆくばかり 来て (東直子)


もう一つの例は、この文章の直前に投稿した次の歌です。

●好きだったロックンロールラジオからロックンロール好きだったきみ (新井蜜)

この歌はmixiの「Easy Etudes 自習室」というコミュニティで、短歌ヴァーサスのwebでの次のような企画について知り、作ったものです。
『◎ひまはりのアンダルシアはとほけれどとほけれどアンダルシアのひまわり
              永井陽子(『モーツァルトの電話帳』より)

という歌を題材にして、「繰り返す言葉を効果的に用いて自分の短歌を一首つくりなさい。」 』


このロックンロールの歌については実は富田林さんから、枡野さんの次の歌に似ているという指摘を受けました。

◎好きだった雨、雨だったあのころの日々、あのころの日々だった君 (枡野浩一)

このロックンロールの歌を作ったときに枡野さんのこの歌は意識していなかったのですが、作った後で似ている部分があることに気づいていました。この枡野さんの歌はもちろん前に読んだことがありますので、この場合も無意識に影響されたものと思います。このロックンロールの歌を敢えて投稿しましたのは、短歌のオリジナリティーを考える材料にしたいと考えたからです。


短歌のオリジナリティーについての私の考えは次のとおりです。

(1)意識して他人の歌そっくりの歌を作ったり一部のみ変えた歌をつくることは盗作であり、問題外である。
(2)意識して真似たわけではないが結果としてそっくりな歌になってしまった場合には、倫理的な問題はないとしても、その似た歌の価値は認められない。
(3)似ている歌の中でも許容範囲があるのではないかと思う。どこまでが否定されるべき似た歌で、どこからが許される歌なのかの境界は私にはよく分からない。これについては枡野さんや皆さんのご意見をお聞きしたい。
(4)短歌の世界では「本歌取り」という手法があることを知っている。ただ、私には、上に書いた「似た歌」と「本歌取り」との区別についてはよく分からない。これについてもご意見をお聞きしたい。

上に引用したロックンロールの歌について富田林さんからコメントをもらったとき、意図的に似せたのかということも言われました。意図的に似せたわけではないのですが、富田林さんにそのように言われてみて、本歌取りと考えられなくもないかもしれないと思いました。


長くなりましたが、短歌のオリジナリティーに関する上に述べたような問題について(できれば例に挙げました私の二つの歌について許容範囲のものかどうかについて)枡野さんはどのようにお考えかを聞かせて頂けるとありがたいです。
(もちろん、似た歌か本歌取りかどうかというような問題の前に、歌としていい歌かどうか、歌として価値のあるものかどうかということが問題だとは思います。)

by trentonrowley | 2006-02-01 05:48 | かんたん短歌


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