2018年 01月 15日
「塔」一月号 山下洋選歌欄 十首選 十月はリハビリを待つ風呂を待つ夕食を待つただひとり待つ 三谷弘子 狂女にもなりえぬわれはさびしくて一人ぼつちの身をかくし住む 佐竹永衣 海馬より深いところの夕焼けに立てかけられている一輪車 逢坂みずき ははそはのその母の呼ぶこゑは珠ひつぎの娘をよびて珠なり 千村久仁子 砂を吐くみたいな暮らしは止めにする浅蜊の酒蒸し作り終へたら 大江美典 包丁をぬるりと拭いて店頭に肉屋の男顔を向けたり 小圷光風 「珈琲のおいしい季節となりました」遠くの誰かに手紙書きたし 杉原諒美 山に向き声をかければ鼓の音が返りくるとうつづみ橋行く 竹内多美子 お堀通りの紅葉(もみ)ずる並木をくぐるとき木琴のラが聞こえる如し 堀口 岬 泥沼の左の端より亀のきて右からの鯉にぶつからずゆく 柳田主於美 (新井蜜)
by trentonrowley
| 2018-01-15 14:54
| 十首選
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