暗黒星雲

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2018年 05月 20日

「塔」五月号 江戸雪選歌欄 十首選

「塔」五月号 江戸雪選歌欄 十首選


鷗らが空に漂ふ次々と身を疾風に放つた者たち  髙野 岬


いまもなほ家族の数の椅子を置きその空席に時をり掛ける  西山千鶴子


他人にはどうでもいいことなれど明日われは散髪をしに行く予定  丸山順司


宅配の箱を開ければ山菜のわきに蝋梅ひと枝香る  佐藤涼子


出征を見送る汽車の窓に寄りおみやげ頼みし三才の吾  梅下芙美惠


突然のはしり雨受けビルの壁に張りつきてわれ静物画となる  古屋冴子


金沢の雪のにおいの付箋です手紙に貼りてあなたのもとへ  堀口 岬


水底に白いターバンの女ゐて忘れないでとあれは誰だらう  祐德美惠子


あけがたの夢に目覚めぬ逢ふことのもうない人のふらりあらはれし  竹尾由美子


「誰とでも話せるようになりたいです」その絵馬の前を去り難くおり  垣野俊一郎



(新井蜜)


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by trentonrowley | 2018-05-20 22:18 | 十首選 | Comments(0)
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