2018年 05月 24日
「塔」五月号 小林幸子選歌欄 十首選 ばんざいの形のままに受けとりてをのこの臍が丸見えとなる 竹内真実子 テヘランを去る日路上に痩せこけし子猫のおりぬ真白き子猫 秋野道子 機織(はたお)りの音しか聞こえぬ道を抜け間人(たいざ)の浜に文を燃やせり 岡部由紀子 後輩は丸いほっぺを光らせて産休という木立に消える 中井スピカ びわのような人だと思い見つめおりうぶ毛のよろいは傷つきやすし 中山惠子 三日月の凍えて空に貼り付きぬ朝刊はすでに配達されおり ひじり純子 助手席の人と話は弾まざり送ると言ひし口が乾きぬ 益田克行 賑わいを縫いて小路にさしかかりそっと触れたる手袋の指 森 雪子 結び方を知らないからねネクタイをほどく指に責任はない 山岸類子 すっぴんにメガネをかけてマスクして最近ほしいものは印泥 山名聡美 (新井蜜)
by trentonrowley
| 2018-05-24 16:37
| 十首選
|
Comments(0)
|
アバウト
最新の記事
記事ランキング
カテゴリ
以前の記事
2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 more... ライフログ
検索
外部リンク
画像一覧
ブログジャンル
ファン
|
ファン申請 |
||