2018年 09月 25日
「塔」九月号若葉集 小林幸子選歌欄 十首選 防波堤を地元の猫のしなやかに尾の先見えて海側へ消ゆ 森川たみ子 峡ふかくよぶ声聞こゆ雨の間の鳥たちさわぐ川をおりゆく 赤井稚加 固く締めてもあまくなる捩子の不安年金明細通知書届く 伊勢谷伍朗 何もかも手放したいと思う時傘を持たずに梅雨に濡れ行く 白石絵美 旧友を十年振りに訪ねれば嫁が逃げたと淋しく笑ふ 三鴨 卓 歯切れよき講師が言ひし「なまあし」の「素足」にゆきつくまでの玉響 山縣みさを オリヨ?ってきみが言うまで揺られよう駅は決めずに野も田も越して 若月カコ 心臓のねじはゆるくて不用意に揺らせばこぼれてしまう 容易に とわさき芽ぐみ ヒール折れて朝のひかりへ傾けばここから面白くなりさうだ 大堀 茜 白昼の夢から落ちてくるやうな雨垂れ怠しショパンの憂うつ 瀧本倫子 (新井蜜)
by trentonrowley
| 2018-09-25 20:22
| 十首選
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