2018年 10月 16日
「塔」十月号若葉集 三井修選歌欄 十首選 人影の石はもうなし銀行の前に母子(ははこ)の腰おろしゐる 栗栖優子 騙し絵の鳥に見られるあなたとの朝の食卓、夜の食卓 岡田ゆり 何事ぞわが店先にバス停まる 蛇の横断待ちているらし 松村豊子 何もなき荒野に立てる風車群風の向こうに樺太が見ゆ 行正健志 ちょっとだけ嬉しいことを何気なく話す人がいることも嬉しい 松岡明香 躊躇いを綴じる日日あり夏蝶の翅詰め込んだ箱を燃やして 梅津かなで 筆談で祖父は「へへへ」と笑い声を書き足しておる険しき顔で 近江 瞬 正しければ抗ふすべなし花鋏もちて過分を切り落としたり 瀧本倫子 ぎやまんの器に君を閉ぢこめてひと夏ずつと雨を降らさう 灰岡裕美 やわらかき葉に一本の足で立つティンカーベルのようなねむの花 森川たみ子 (新井蜜)
by trentonrowley
| 2018-10-16 16:22
| 十首選
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