2019年 06月 18日
「塔」六月号 なみの亜子選歌欄 十首選 僕たちは世界を盗み合うように互いの眼鏡をかけて笑った 近江 瞬 節分の天満宮に福引の当り太鼓がまた響きおり 相本絢子 とめどなく冬の雨ふるぬるき朝母の葬儀に東へと発つ 阿蘇礼子 アカシアの咲きにし頃か機嫌良き母がパンケーキ焼いてくれしは 石丸よしえ 思い出の存在としてあることを選んだわけではないのだけれど かがみゆみ ゆるやかな記憶喪失たそがれにあなたの影が浮かぶまでの間 中森 舞 トレモロのような春風吹くときに子の下睫毛まだ濡れていた 吉田 典 昔話も自慢話も無き人とまろき酒飲むお斎の席に 森尾みづな お互ひの病気自慢がはじまりぬ告別式に声をひそませ 安永 明 どこへ行くこともなくって春めいた二月を犬と散歩している 岩尾美加子 (新井蜜)
by trentonrowley
| 2019-06-18 21:57
| 十首選
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