2019年 07月 25日
「塔」七月号 なみの亜子選歌欄 十首選 昼たけて雨あし激しくなりゆくを身を細くして傘のうちにゐる 赤井稚加 君と海を見ることはない君はもう海なのだから風つよく吹く 魚谷真梨子 ロボットの歯ぎしりのやうな音聞こゆMRI検査室より 久川康子 ズボン履き遍路に行くが晩年の夢なりし母丸亀育ち いとう 琳 「徘徊」と言い置き夫の出かけ行く桜咲く道一周りせむと 倉成悦子 書いている自分と話している自分は全然違うという人 杉田菜穂 病人をしてゐる午後のむかうがは刈られる草に鎌のにほひす 東 勝臣 海の見える席に座れず半島の北へ北へとバスに揺られる 山下好美 『皮羊かん』竹のかはより剥がすとき皺のあまたを引き連れてくる 岡部かずみ 門扉やや左右にずれて軋み鳴るまるで訃音を拒否するように 芳仲成和 (新井蜜)
by trentonrowley
| 2019-07-25 21:57
| 十首選
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