2019年 09月 02日
「塔」八月号 小林信也選歌欄 十首選 桂にて落ち合ひたるはいつの春浅葱のコートに手を振りくれき 竹下文子 旅先に路地みつけては入りゆく娘はしなやかな猫のやうにも 藤木直子 音たてずそれぞれの部屋に過ごしいる家族の気配がこの家に満つ 矢澤麻子 靴紐を昼の電車に結ぶときもろとも傾ぐ春のひかりと 立川目陽子 歩数計持ち歩かねば歩いてもつまらんねえと言いつつ歩く 土肥朋子 半分は聞こえぬ電話にどうとでもとれる返事をたまに挟みぬ 穂積みづほ 水茄子に添へたる箸の涼しかり窓より遠く富士山の見ゆ 筑井悦子 山吹の金色(きん)の風中バギー押すわたしはいつの世のわたしなる 大河原陽子 いつの間にか夜明けは来たりもう少しうすむらさきのねむりがほしい 黒沢 梓 早苗とか佳苗という名の友達が教室にいた昭和のころは 山西直子 (新井蜜)
by trentonrowley
| 2019-09-02 17:17
| 十首選
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