2020年 09月 21日
「塔」九月号 永田和宏選歌欄 十首選 朝焼けの狭間で夜は振り返るハクセキレイの尾が描く月 中森 舞 マスクしていそうな幼い声がして振り向くやはりマスクか愛(かな)し 仲町六絵 六月のかなしくはない空の下深呼吸するかなしくはない 川俣水雪 憎しみはこんなに光る携帯の水面を滑るいくつもの指 森山緋紗 山越えに桜五本咲くひとところ隠れ里よと名付けて見入る 足立克子 背中には過去の宿ると易言えり見えねどあらむ数多の矢傷 泉 みわ 水吸へばプールの中で鮮やかに花咲く母の遺品の水着 川島千枝子 出しそびれし手紙をなんども読み返す今ではおそき遅き春の夜 櫻井ひろ子 先ず犬がそののち幼なが来て覗く未来公園ベンチにおれば ぱいんぐりん 積まれたる無縁墓のなか名の読める陸軍伍長の墓石もありき 西 真行 (新井蜜)
by trentonrowley
| 2020-09-21 20:03
| 十首選
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